今月の主題 出血とその対策
吐血・下血
急性大量出血への対応—緊急措置と治療法の選択
松枝 啓
1
Kei MATSUEDA
1
1国立病院医療センター・消化器内科
pp.756-759
発行日 1981年5月10日
Published Date 1981/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217151
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急性大量出血は,その発現がしばしば急激で,循環動態を主とした全身状態の急速な悪化を起こすことが多く,その出血による死亡率も5〜50%以上と高率である.そしてその高死亡率の最大の原因は,消化管出血の際,病像を速やかに緊急の問題として把握しなかったり,また出血源を誤診したため適切な治療が行われなかったことに起因している.したがって,急性大量出血への対応としては,図に示したような系統的な病隊へのアプローチ,そしてまた主治医,消化器専門医,外科医,放射線科医などを含めた初期からの緊密なチームアプローチが必要である.
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