今月の主題 膵と胆道疾患
治療における諸問題
胆嚢・胆管炎の抗生物質療法と手術適応
加藤 繁次
1
Shigetsugu KATO
1
1東京歯科大学・外科
pp.1390-1391
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216678
- 有料閲覧
- 文献概要
胆嚢炎,胆管炎の多くは結石の形成からの発症が多く,悪性腫瘍の発生がこれに次ぐ.結石に対しては胆石溶解剤が種々考えられているが,現段階では未だ優れた胆石溶解効果が確認されていない.そのため手術の適応となってくるものが多い.
しかし抗生物質の進歩から,これらの炎症に対する治療法としては,内科側と外科側とではやや見解の相違がみられる.その原因のひとつとして,以前は手術死亡率が現在よりもやや高く,胆摘後困難症の発生に苦しむ症例もあったことが考えられる.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.