今月の主題 甲状腺疾患診療の進歩
検査
甲状腺腫の診断と検査の選び方—主として腫瘍性疾患について
藤本 吉秀
1
,
小原 孝男
1
Yoshihide FUJIMOTO
1
,
Takao OBARA
1
1筑波大学・臨床医学系外科
pp.691-693
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216510
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甲状腺腫のある疾患のうち,バセドウ病と橋本病の診断は比較的容易である.ここではそれ以外の疾患,すなわち主として腫瘍性疾患をとりあげる.腺腫様甲状腺腫,腺腫,癌,悪性リンパ腫が対象となる.これらの多くは結節として現れるが,時にはびまん性甲状腺腫の形で現れることもある.
鑑別診断上大切なことは,個々の甲状腺疾患の特徴的所見を一通り理解し頭の中に入れておくことである.それがないと,いろいろな検査が可能になった今日,必ずしも必要でない検査を多くして,患者に時間と経済面で負担をかけることになる.
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