今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
甲状腺疾患—診断法の進歩
結節性甲状腺腫の穿刺細胞診断
福内 敦
1
,
小原 孝男
2
1三井記念病院乳腺内分泌外科
2東京女子医科大学内分泌外科
pp.315-317
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907904
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ポイント
●穿刺吸引細胞診は,甲状腺結節の診断を確定し,治療法を選択する際に欠かせない方法である.
●乳頭癌,未分化癌,悪性リンパ腫など,それぞれ特徴的な細胞所見がある病理組織型は診断が容易である.濾胞腺腫と濾胞癌との鑑別は困難なことが多い.
●臨床的に良性結節と診断でき,細胞診も良性の場合,圧迫などによる症状のない大部分は手術せず経過観察してもよい.
●DNA ploidityの異常や癌遺伝子の検索を,細胞診により術前に施行できれば,適切な治療法の選択に役立つかもしれない.
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