今月の主題 甲状腺疾患診療の進歩
検査(グラフ)
超音波診断とX線診断
藤本 吉秀
1
,
小原 孝男
1
Yoshihide FUJIMOTO
1
,
Takao OBARA
1
1筑波大学・臨床医学系外科
pp.694-696
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216511
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はじめに
甲状腺腫瘍性病変の大部分のものは甲状腺機能に異常がなく,したがって機能検査の面から診断することはできない.そこで形態学的な面から診断のための検査をすることになる.その第一歩が外からの触診である.しかし触診は甲状腺結節の表面の性状がわかるだけで,内部の構造まではわからない.結節の内部の構造を形態面から検出しようとするのが,超音波検査と頸部側方軟線撮影である.このほかX線検査には前後方向の普通撮影があり,気管の圧排・浸潤状況がわかる.これらの検査はすべて触診所見を基本とし,それを補うものであることを銘記すべきである.
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