今月の主題 甲状腺疾患診療の進歩
珍しい甲状腺疾患
Sipple症候群
小原 孝男
1
,
藤本 吉秀
1
Takao OBARA
1
,
Yoshihide FUJIMOTO
1
1筑波大学・臨床医学系外科
pp.739-741
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216525
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Sipple症候群は,甲状腺髄様癌と副腎褐色細胞腫,ときに上皮小体(副甲状腺)腺腫または過形成が合併して起こる疾患である.散発性発生例もあるが,通常,常染色体優性遺伝の形式で家族性に発生する.本症は,甲状腺髄様癌が他の甲状腺癌と違った病態を有し,さらに一見無関係な複数の内分泌腺の病変が合併して起こることから,基礎,臨床の両面から非常に関心のもたれている疾患である.
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