臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
X.内分泌機能検査
136.グルカゴン試験
大根田 昭
1
1東北大第3内科
pp.1952-1953
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216240
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はじめに
グルカゴンが結晶として取り出され,その作用が明らかにされるに従って,グルカゴンを種々の検査に用いる試みがなされている.グルカゴンの生理作用は広い範囲にみられるので,このグルカゴン試験は多くの臨床面に応用されている(表).
各試験によって投与方法が多少異なるが,通常はグルカゴン0.5〜1.0mgを静注または筋注する.その際,測定すべきパラメーターは,表に示したように血糖,血圧,血漿インスリンや成長ホルモン,血清カルシウムなどである.また,特殊な場合には,インスリンの分泌能を検査するのにトルブタマイドを併用したり,成長ホルモンの分泌試験に際しプロプラノロールを前処置するものもある.また,高脂血症の鑑別診断に用いる可能性も示されている.
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