今月の主題 酸塩基平衡の実際
病態生理
腎機能面から
三條 貞三
1
,
小野 駿一郎
1
1東京逓信病院循環器科
pp.1468-1469
発行日 1979年10月10日
Published Date 1979/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216067
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はじめに
一般に生体内で含水炭素,脂肪,蛋白などの分解によって生じた酸は,一時的には体内の緩衝系によって防御され,最終的には肺または腎を通じて体外に排泄される.これによって血液のpHは7.35〜7.45の間に保たれる.
この際,腎では①重炭酸の再吸収,②滴定酸の排泄,③NH3の生成と排泄の3つの機序によって酸の排泄を行うことができるが,いずれも尿細管腔内濾液のNaが,尿細管細胞内のH+と交換することによるものである.
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