臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
VII.代謝・栄養障害
3.糖尿病合併症の治療
糖尿病性神経障害の治療—とくに疼痛,起立性失調,下痢,無力性膀胱に対して
松岡 健平
1
1済生会中央病院内科
pp.2045-2047
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208248
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はじめに
糖尿病性神経障害は全身に多彩な症状をもたらす.直接生命の予後に関係なさそうにみえるが,症状によっては代謝調整に悪影響を及ぼし,病気の予後に重大な影響を与える.図1は神経障害の自覚症状を無作為に抽出した男子336例,女子138例について調査したものである.
これらの症状の中から,日常遭遇する最も困難な問題—疼痛,起立性失調,下痢,無力性膀胱について,とくに治療面について論述する.これらはいずれも糖尿病患者の全身管理をきわめて困難にするばかりか,心理的にも好ましくない状態である.
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