図譜・大腸内視鏡診断学
VIII.大腸隆起性病変—(1)非上皮性良性腫瘍
佐々木 宏晃
1
,
長廻 紘
1
1東女医大消化器病センター
pp.1197-1200
発行日 1978年8月10日
Published Date 1978/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208000
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今回から,大腸の隆起性病変について述べる,大腸の隆起性病変は,そのほとんどが上皮性腫瘍であり,非上皮性腫瘍の頻度はきわめて低い.しかし,鑑別診断上,重要なものであり,内視鏡的にも,上皮性腫瘍とは異なった特徴的な所見を有するものもある.
今回は,非上皮性良性腫瘍について述べてみたい.大腸の正常構成成分のあらゆるものから発生し得るが,日常臨床上,遭遇する機会のあるのは,脂肪腫平滑筋腫良性リンパ腫などで,他の血管腫,リンパ管腫,線維腫,神経線維腫などは,きわめて稀で,報告例も散見されるにすぎない.筆者らは現在までに,脂肪腫4例,平滑筋腫2例,良性リンパ腫1例を経験している(表).これらを中心に紹介し,他についてはその概略のみ簡単に紹介する.
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