今月の主題 新しい糖尿病の臨床
治療
経口血糖降下剤の問題点—スルホニールウレア剤
湯地 重壬
1
1宮崎医大第3内科
pp.480-481
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207817
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はじめに 経口血糖降下剤の功罪は,糖尿病治療の最も大きな問題点の一つである.経口血糖降下剤の普及はわが国においてスルホニールウレア剤による多くの重症低血糖症を発生させ,さらに米国におけるUGDPの報告は,経口血糖降下剤が心血管障害に致命的影響を与えるという驚くべきものであり,大論争をひき起こした.しかし,現在もスルホニールウレア剤はその適応を慎重に選ぶならば,糖尿病治療の有効な手段とする意見が多く,広く使用されている.ここでは,スルホニールウレア剤の問題点として,低血糖症を主として述べる。
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