臨時増刊特集 診断基準とその使い方
XI.小児の疾患
小児白血病
中山 健太郎
1
1東邦大小児科
pp.2166-2170
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207629
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はじめに
白血病自体は,一つの疾患単位として十分に確立されている疾患である.小児期の白血病の95〜97%は急性白血病で,残りが慢性骨髄性白血病である.白血病の型別は,白血病細胞の形態学的所見によって行われている.この形態学的分類の基本的な考え方は,病的細胞を,正常細胞の特徴に基づいて分類することである.これは,理論的には不合理な弱みのある考え方であって,当然正常細胞と近似的な性質を持たない病的細胞を見ることもしばしばある.しかしこの分類法は,近年の化学療法の選択や予後の予測に役立っている.われわれが現在,日常の臨床において型を分類するのは,治療効果および予後の予測が主目的なのである.
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