今月の主題 癌治療の最前線
問題となる癌の治療の実際
胃癌
田口 鐵男
1,2
1阪大微研
2阪大外科
pp.1142-1143
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207320
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外科治療の原則
胃癌の治癒は手術以外の方法ではいまだ得られないので,早期発見,早期治療の原則に立って,積極的に手術を行うことが肝要である.
ひるがえって,わが国における胃癌による死亡の現状をみると,相変わらず全悪性腫瘍死亡の約40%を占めている.確かに,全国の大学その他大病院の外科からの発表では早期胃癌の割合が増加し,手術治癒率の向上が発表されているが,全国的にながめると,大部分(約85%)は進行胃癌であり,かつ,その切除率も75%前後ではないかと推察される.
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