図解病態のしくみ—肝臓病・10
アルコール性肝障害
康山 俊学
1,2
,
桑原 芳弘
1
,
渡辺 明治
1
1富山医科薬科大学・第3内科
2現,社会保険高岡病院・消化器科
pp.950-960
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902106
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概念(定義)
アルコール性肝障害は,長年にわたる過剰飲酒が原因となって脂肪肝から肝硬変に至るまでの多彩な肝病態を示し,禁酒により臨床症状や検査成績の明らかな改善が認められるのを原則とする.したがって,1日のアルコール摂取量とその継続期間が問題となる.飲酒者の定義として毎日,日本酒に換算して1日平均3合以上の飲酒を少なくとも5年以上続けた場合を常習飲酒家といい,1日平均5合以上を10年以上続けた場合は大酒家としている.肝障害は積算飲酒量に依存し,長期にわたっての大量飲酒者に発生する.
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