今月の主題 内科疾患としての先天性代謝異常
知っておきたいその他の代謝異常
リピドーシス
宮武 正
1
1自治医大神経内科
pp.952-953
発行日 1976年7月10日
Published Date 1976/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206648
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約15年前より,脂質生化学の進歩に伴って,遺伝性脂質症の酵素欠損が次々と解明されてきた一これらの疾患は,Gaucher病,Niemann-Pick病,Krabbe病,Tay-Sachs病,metachromatic leukodystrophy,Sandhoff病,GM1-gangliosidosisなど,主として小児期に発症する疾患であり,これらの大部分は,病因が分子生物学的レベルで解決されたといえる(表).しかし,これらの脂質症の中でも,成人になって発症してくる,いわゆる成人型も症例は少ないが存在し,同一酵素の欠損にもかかわらず,臨床経過が異なる原因は,いまだ十分には解決されていない.今回は,われわれ内科医が直面する脂質症について概略する.
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