カラーグラフ
LE細胞試験とSLE
寺田 秀夫
1
1昭和大臨床病理学
pp.1038-1039
発行日 1970年6月10日
Published Date 1970/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203229
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全身性エリテマトーデス(SLE)は自己免疫疾患の温床ともいわれ,もっとも多彩な免疫学的異常を呈する疾患である.本症の約80%にLE細胞現象がみられ診断上有用であるが,この現象は,患者血清中の7Sγグロブリンに属するLE因子が好中球の核に作用してLE体を形成し,これを貪食細胞(主として好中球)がとり込んでLE細胞が形成されるためにおこるものである.
LE細胞の検出法としては,スライド上にゴム輪をおき,その中に1血液を滴下するSnapper法1)などがあるが,Zimmer-Hargraves2)の2時間凝血法"2-hour clot technique"が広く用いられ,かつ検出率も高い.
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