今月の主題 内科医に必要なバイオプシー
どこを生検するか
SLE
大藤 真
1
1岡山大・第3内科
pp.1028-1030
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205530
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SLEではどてをバイオプシーするかと問われれば,日常的な意味からは腎と皮膚と答えるのが常識であろう.その理由としては,SLEの病態の臨床表現はての両者において最も頻度が高く,しかも生検が容易であるからである.
てのほか,SLE病変のみられる可能性のある臓器・組織としては,心,肺,肝,脳,筋などがあげられようが,このうち心と脳の生検はもとより不可能であり,肺の生検は不可能ではないが技術的に容易ではなく,肝と筋の生検は容易ではあるが必要性に限界がある.したがってSLEではどてをバイオプシーするかという主題に正確に解答するとすれば,第一義的には腎と皮膚,第二義的には肺・肝・筋と答えるべきであろう.
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