今月の主題 感染症としてのB型肝炎
B型肝炎ウイルスの感染とその対策
家族間感染
小島 峯雄
1
,
亀谷 正明
1
,
宇土 一道
1
1岐阜大・第1内科
pp.1664-1666
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206259
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HBウイルスは,急性肝炎のように,一過性に体内で増殖し,排除されてしまうものばかりでなく,asymptomatic carrier,慢性肝炎,肝硬変症,ヘパトーマなどのように持続感染することが特徴である.とくに本邦では,欧米に比してHBs抗原陽性率が高く,家族を中心として感染することが明らかとなるにつれて,結核に次いで第2の国民病といわれるほどである.本稿では主にHBs抗原集積家系,B型急性肝炎,慢性肝炎の家族間感染自験例を呈示し,本邦のHBウイルス感染の特異性と感染予防の可能性について記述する.
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