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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント
VIII.血液化学検査
中性脂肪
Triglyceride
村井 哲夫
1
1藤沢市民病院・検査科
pp.564-565
発行日 1975年3月20日
Published Date 1975/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205912
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異常値を示す疾患
血清トリグリセリド(TG)値の異常をきたす疾患群を表にまとめた.日常認められる異常値のほとんどは続発性の脂質代謝異常によるものである.血清(TG)は,エネルギー源としての脂質の吸収,貯蔵,消費,合成のバランスを示すものであるから,諸疾患群において脂質代謝に影響を与えた場合,異常値をとり得ることは当然考えられる.この続発性(TG)異常を示す疾患で,(TG)値のみが診断のきめ手になるようなことは表からも認められるごとく考えられない.ただ鑑別診断上,食餌性高脂血症,肥満症,動脈硬化症などにおける(TG)値を含む脂質検査の諸データの解釈は他の続発性高脂血症に比較して困難なことが多い.忘れてならないのは薬剤の副作用としての脂肪肝で,原疾患による影響か否かはかなりむずかしい判断となろう.現在まで示されたもののうち低下させるものとしてヘパリン,デキストランがある、薬剤と食餌性の場合とでは特定臓器疾患としての症候,所見などが不明瞭なことが多い.
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