今月の主題 神経内科の動き
見逃しやすい神経病
パーキンソン病
加瀬 正夫
1,2
1関東逓信病院・神経内科
2独協医大・神経内科
pp.1392-1393
発行日 1974年11月10日
Published Date 1974/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205645
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およそ臨床家としてパーキンソン病患者に接したことのない人はいないだろうと思うほど,本症は大変ありふれた疾患であるにもかかわらず,本症が見逃されている,または誤診されている例もはなはだ多い.わが国における神経学の歴史もそれほど新しくはないのであるが,長い間一部の人をのぞいて神経学に対する関心がうすく,したがって,医学教育の過程においてもあるいは卒後の研修においても,これがパーキンソン病であるということを教えられずに,あるいはまた自ら確かめることなくすぎた医師が多いのであろう.パーキンソン病を知らなければ患者が目の前にいても診断はつかないのである.
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