特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
X 腎・泌尿器
6.外科治療の考えられる泌尿器疾患
特発性腎出血の治療
百瀬 俊郎
1
1九大泌尿器科
pp.1974-1975
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205186
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特発性腎出血とは通常の泌尿器科的および他の諸検査によっても,その原因を明らかにすることができない腎性血尿のことである.したがって,容易につけられる診断名ではない.
本症の原因は一元的なものでなく複雑な因子を含むもので,1つの症候群と考えられている.臨床的に利用しやすいものとして笠井(1960)2)および米瀬(1967)3)の分類を表1および表2に示す.しかし実際にはこれらを明確にすることは困難であるので,系統的な検査によって原因の判明した疾患を除外してゆくとともに,種々の治療に対する反応から出血の原因を推定する治療的診断が行なわれる.
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