特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
V 内分泌
2.バセドウ病治療の要点
バセドウ病の手術療法—とくにその適応
伊藤 國彦
1
1伊藤病院
pp.1740-1741
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205085
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抗甲状腺剤治療,アイソトープ治療の普及により,今日ではバセドウ病が外科医の対象となることは稀である.しかし甲状腺疾患を専門とする外科医は現在でもかなりの症例に手術を施行している.しかし本症に対して外科的治療を最優先させることには問題がある.個々の症例に当面して,これら三者の治療法の特徴を認識した上で治療法をえらぶべきであり,手術の適応はむしろ消極的であるべき時代である.しかし本症の中には,病状や経過からみて手術がもっとも適切な症例は少なくない.以下手術の適応について筆者の見解を述べるが,他の治療法の特徴と比較する必要があるので,手術の問題のみに限定せず他の治療法の適応にも言及することにする.
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