特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
III 消化管
6.消化管出血
消化管出血の救急治療
河野 実
1
1国立東京第一病院消化器科
pp.1683-1685
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205060
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消化管大出血は多くの場合,吐血または下血に引き続いて貧血および失血による急性循環不全症状を呈するから通常診断は容易である.かかる患者に接した時にいかなる処置をとるか.ショック状態に陥ってる時はとりあえずの緊急処置を要するが,すぐ輸血を要するかどうかの重症度の判断,現在はそれほど重症でなくても出血が進行性であるか,再発の可能性が大であるかの判断,治療に直結する出血部位の診断,出血を促進するような基礎疾患の有無の検討,以上のことが治療方針の根底となるであろう.
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