特集 エマージェンシーの予兆を察知する―リスクを評価し危機に備える
疾患名に潜むリスクを評価する
消化管出血
小林 健二
1
1聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科
pp.692-695
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106755
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ポイント
◎消化管出血の症例では,まず循環動態の安定化を図り,同時に合併症・死亡のリスクの高い患者の同定を行う.
◎高リスクの患者に対しては,緊急内視鏡を考慮する.
◎血行動態の変動をきたすような血便の症例では,まず内視鏡により上部消化管出血の除外を行う.経鼻胃管から血液が吸引できなくても上部消化管出血は否定できない.
◎静脈瘤,膵炎に合併した仮性動脈瘤,大動脈の人工血管置換術後の大動脈腸管瘻からの出血は診断が遅れると致命的になるため,常に頭の片隅に置いて診断にあたる.
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