カラーグラフ
糖尿病の腎生検像
廣瀬 賢次
1
1千葉大・第1内科
pp.1964-1965
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204463
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糖尿病の経過中には種々の腎疾患が出現し得るが,このうちもっとも普遍的なのは血管病変によるものである.この腎血管病変は動脈,細動脈および毛細管に対応して,病理組織上それぞれ動脈硬化,細動脈硬化と糸球体硬化に大別される.
腎生検標本ではこれらの所見のうち,動脈のそれは十分観察しにくいのでこれを除くと糖尿病患者120例中細動脈硬化は83.3%,糸球体硬化では結節性病変が21.7%,びまん性病変は77.5%,滲出性病変は6.7%の頻度で認められた.
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