全身性疾患と心電図
白血病の心電図
伊東 貞三
1
1東大・第1内科
pp.1609-1611
発行日 1972年7月10日
Published Date 1972/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204394
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全身性疾患のひとつである白血病は本来心臓原発性の病気ではない.従って心起電力を外からとらえた心電図は必ずしも白血病特異なpatternを示すとは限らないのである.しかしながら肝臓病におけるmyokardose心電図を始め内分泌疾患,筋疾患,腎疾患の際に心電図に変化のくることは従来よりよく知られた事実であり,白血病の際にも貧血,栄養障害,心筋内出血,心筋内細胞浸潤,電解質変化などが心電図に変化をおよぼす。また心膜炎,心嚢内滲出液貯留による心電図変化,心筋細胞内浸潤による心筋興奮伝導障害の報告もあり,稀には白血球塊による心筋硬塞も考えられる.今回は白血病によるこれらの因子が実際にどのような心電図を示すかを自験例を通じて述べてみることにする.
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