診断のポイント
胸腺を考えるとき
土屋 雅春
1
1慶大・内科
pp.471-477
発行日 1972年4月10日
Published Date 1972/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204055
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ここ数年間の進歩のうち,胸線に対する概念ほど変貌の烈しいものはない.胸腺異常というと,胸腺腫のことと早合点し,また胸線リンパ体質という言葉の上の“胸腺”を連想する時代は去り,今やBurnetのいうT-D System(thymus dependent syatem)に包括される疾患群との関連において考える時代になっている.しかし,Thymology1)(胸腺学)は基礎医学を中心に華やかな発展をとげつつあるとはいえ,臨床においてどのように理解していけばよいのか迷う医家も少なくあるまい.
ここには胸線の臨床に占める位置を示しておきたい.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.