症例
慢性静脈不全症の2例
関 清
1
,
石田 恵一
2
1東邦大第1内科
2東邦大内科
pp.350-353
発行日 1972年3月10日
Published Date 1972/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204028
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緒言
慢性静脈不全は腸骨大腿部の血栓性静脈炎,静脈瘤,その他外部からの圧迫,腫瘍の浸潤,広範な血管腫,静脈系の先天性発育不全あるいは動静脈瘻などのために下肢の静脈血行不全ないしうっ滞をきたした状態をいう.そのうち,先天性のものは,Curtius1)(1928)が優性遺伝の可能性を示唆して以来,欧米の文献には散見され,Allen2)の成書にも記載されている書筆者らは,四肢,殊に下肢に若年より発生し,慢性の経過をとり,浮腫を主訴とした先天性と思われる慢性静脈不全の2例を経験したので報告する.
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