小児心電図講座・7
ファロー四徴症
三森 重和
1
1東女医大心研
pp.1725-1727
発行日 1970年11月10日
Published Date 1970/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203414
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症例1
4歳5カ月男(心電図3歳時)
臨床所見 生後1ヵ月健診で心雑音を指摘され,生後3ヵ月で心研を受診,心室中隔欠損症兼肺動脈狭窄症と診断された.歩行開始1歳2ヵ月.2歳頃より歩くとときどきうずくまる.4歳頃より100m位の歩行でチアノーゼ出現し,蹲踞位をとる.入院時,四肢のチアノーゼや鼓桴状指を認めない.心雑音は胸骨左縁で全収縮期雑音Levine 3度聴取,肺動脈第2音は単一,胸部レントゲンで心胸郭比54%,心尖は挙上し,肺血管陰影は減少している.心臓血管造影法では大動脈と肺動脈が同時に造影され,弁性の漏斗部狭窄が認められた.手術は漏斗部狭窄を切除,膜様部2cmの心室中隔欠損孔を閉鎖した.肺動脈弁は3弁で弁狭窄はなかった.
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