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水俣病その後
徳臣 晴比古
1
1熊大内科
pp.1458-1460
発行日 1970年9月10日
Published Date 1970/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203338
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原因究明までのいうにいわれぬ苦労
水俣病の最初の患者が出たのが昭和28年で終熄したのが昭和35年であるから,もうかれこれ18年の歳月が流れている.有機水銀という医学界にはあまり縁のなさそうな重金属が,本病の原因であるということをつきとめるにはわれわれ研究班はいうにいわれぬ苦労をしたものである.ほとんど顧みられなかったこの病気が会社廃水による公害であることが明らかになって,やっと陽の目をみたという感が深い.
十数年の歳月が水俣病をどう変えて行ったか,その模様からまず話を始めることにする.
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