阪大・第1内科 研修医のためのWard Conference・10
肺血管病変と心膜炎との合併例—無疹性SLE
阿部 裕
1
,
榊原 博
1
,
松谷 公夫
1
,
南口 利美
2
,
中村 愛三郎
3
,
川越 裕也
4
,
折田 義正
1
,
末松 俊彦
1
,
明山 燿久
1
1阪大第1内科
2阪大内科
3明和病院内科
4阪大中検
pp.1160-1167
発行日 1969年10月10日
Published Date 1969/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202845
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阿部 SLEは近来その症例数の増加をみ,まれな疾患ではなくなりつつある.とくに免疫学的検査技術の進歩の結果.自己抗体の検索が比較的簡単に行なえるようになり,皮膚疹のない非典型例も容易に,かつ早期に診断されるようになった.また膠原病一般に対する知識の普及,治療手段としての各種副腎皮質ホルモン,抗生物質の開発などによる予後の改善も,本症増加の要因であろう.
本日は心肺血管系に特異な病像を呈したSLEを取りあげ,その病態・発病誘因・その他について討論を行ないたい,まず主治医より症例を説明してください.
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