診断のポイント
しびれ
佐々木 智也
1
1東大物療内科
pp.645-646
発行日 1969年6月10日
Published Date 1969/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202685
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しびれに対応する症状の範囲
"しびれ"とは本来の学術語ではないので,患者が主訴としてこの言葉を使用している場合に,臨床家はどのように考えるべきかを述べたい.
日本語は語いも豊富で美しい言葉ではあるが,きわて漠々とした内容の単語が多い.ここにとり上げた"しびれ"はその代表的なもので,自覚的身体異常の表現としてきわめて多くの面をもっている.私が入局した当時,患者が"しびれ"があると訴えたら,その訴えを無理に個々の症状にあてはめず,Schibiregefühlと記録し,その次にその内容を分析的に聞けといわれたことを思い出す.
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