今月の主題 臨床医のための神経内科学
鑑別診断のポイント
しびれ
村井 由之
1
Yoshiyuki Murai
1
1産業医科大学・神経内科
pp.1278-1279
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218374
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しびれは国語辞典によると痺れと書き,からだの感覚が失われ,運動の自由がきかなくなることである.すなわち,感覚と運動の障害を意味する.しかしながら,狭義には,運動障害は運動麻痺または麻痺と呼び,感覚障害をしびれと呼ぶので,ここでは狭義のしびれ,すなわち感覚障害について述べることにする.
さて,患者がしびれを訴えて来院したとしても,しびれのみで診断できるものではない.しびれ以外の症状を聞き,病歴をとり,全身理学的検査,神経学的診察を行って診断を下さなくてはならない.しかし,ここでは本項の主旨に従って,しびれの診断上ポイントとなる点についてできるだけ平易に述べる.
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