脳血管障害 True or False
麻痺域(肢)のしびれ(しびれ感)は治らない?
染矢 富士子
1
1金沢大学医学部保健学科
pp.299-300
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109194
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脳血管障害における感覚障害として,表在感覚,深部感覚の障害は,ある程度他覚的に測定されうるものであるが1),しびれは中枢性感覚異常として存在し,場合によっては疼痛として表現されることもある.これの説明として,感覚経路の障害に基因する病的な感覚現象であり,正常または正常では感覚しえない微かな刺激により発生するparesthesia,あるいは自発性に発生する異質な感覚dysesthesiaであると言われている2).患者の訴えとしては,「じんじん」,「びりびり」など多彩であり不快感を伴う.発現は脳血管障害発症時のこともあれば,しばらく経過してからのものもあり3),またその強さも変動する.そこで,症状の増悪している時に患者はまた脳卒中が再発するのではといった不安感も抱く.
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