ファースト・エイド
変わつてきた救急処置—シヨック
五十嵐 正男
1
1聖路加国際病院内科
pp.110-112
発行日 1968年1月10日
Published Date 1968/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202076
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患者の脈は糸のように細く,血圧は触診で60mmHg,手足が冷たく,皮膚に鳥肌がたち,冷汗をびつしよりかいている。意識は多少混濁している—こんな状態がショックの典型的なものである。病態生理的にいえば組織での血液循環を正常にたもつために必要な血液量を十分な血圧でもつて心臓から送り出せない状態である。このような患者が自分の前におかれたらどのように考え,どのように処置したらよいか,順を追つて考えてみよう。
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