目で見る神経病学・6
脳神経の診察
本多 虔夫
1
1横浜市民病院内科
pp.70-72
発行日 1968年1月10日
Published Date 1968/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202066
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脳神経症状はしばしばその神経疾患の原因について重大なヒントを与えるからこの検査を正確に行なうことは重要である。たとえば片麻痺のある患者にVI脳神経麻痺がみつかれば脳卒中よりも脳腫瘍が考えられるし,対麻痺の患者に視神経炎がみつかれば脊髄腫瘍脊髄炎よりも脱髄疾患が考えられるがごとくである。
脳神経を診察するにあたり実際にだいじなことはIからVIIの脳神経を全部詳しく調べようとせず,特に重要な神経に注意を集中することである。これにより比較的短時間で重要なみおとしをせずに脳神経の診察をすることができる。
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