特集 シン・フィジカル改革宣言!—私の“神技”伝授します。
【部位別“神技”!—何を意識して診ているか?】
—神経—まずは、やってみようよ!神経診察
能勢 裕久
1
1川内市医師会立市民病院 神経内科
キーワード:
病歴
,
増強法
,
HINTS plus
Keyword:
病歴
,
増強法
,
HINTS plus
pp.40-46
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201302
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Case
患者:50歳代、男性。
既往歴:38歳;高血圧、脂質異常症指摘。41歳;脳出血、慢性腎不全指摘。
現病歴:朝食後、「回転性めまい」が出現。左耳鳴りと嘔吐も伴ったことから、救急要請。
バイタルサイン:血圧176/84mmHg、脈拍数86回/分・整、体温36.7℃、呼吸数18回/分、SpO2 98%(室内気)。
身体所見:右方向視で右に速い眼振、左方向視で左に速い眼振(注視方向交代性眼振)。指鼻試験拙劣、前庭眼反射(vestibulo-ocular reflex:VOR)正常、skew deviation(斜変位)なし、耳鳴りは左側にあったが、聴力は正常であった。
画像所見:頭部CTでは、脳出血や腫瘍性病変は認めず。頭部MRIでは、左小脳に拡散強調画像にて高信号域を認め、同部位のADC mapは低信号域を認めた。
診断:小脳梗塞(注視方向交代性眼振が診断の鍵になります)。
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2020年12月31日まで)。
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