今月の主題 胸痛の診かた・とらえかた
胸痛を伴う主な疾患
肋間神経痛—脊椎・神経疾患を含む
高木 洲一郎
1
,
本多 虔夫
1
1横浜市民病院神経科
pp.372-373
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207787
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いわゆる肋間神経痛とは何か
一般に,神経痛とよばれるもののなかには,原因の明らかでない,いわゆる特発性,一次性のものと,原疾患に基づく二次性のものが含まれている.たとえば,三叉神経痛は前者の代表的なものである.すなわち,三叉神経痛のなかには聴神経腫,副鼻腔や口腔内腫瘍,あるいは齲歯などの症候性のものが含まれてはいるが,頻度は少なく,大部分は特発性である,そして疼痛の部位や,trigger zone,好発年齢など定型的な臨床的特徴をもつ神経痛である.
これに対し,肋間神経痛といわれるものの場合は特発性のものはまず浮在しないと考えてよく,先にふれた三叉神経痛の場合とはまったく性質を異にするものであることを,まず認識しておかなければならない.
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