メディチーナジャーナル 隣接領域
魚鱗癬と内臓惡性腫瘍
西山 茂夫
1
1東大・皮膚科
pp.287
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200709
- 有料閲覧
- 文献概要
内臓悪性腫瘍と皮膚病変との関係を知ることは,腫瘍の早期発見の点で,大切なことである。Acanthosis nigricansまたは皮膚筋炎に内臓悪性腫瘍,とくに腺がんの合併する頻度の高いことは,すでに古くより認められ,衆知の事実であるが,魚鱗癬と腫瘍との関係はしばしば看過されていた。
魚鱗癬(Ichthyosis vulgaris)は元来先天的皮膚疾患で,四肢伸側,躯幹に魚のうろこのような,乾いた鱗屑がつくものをいう。ただし腫瘍との関係で問題となる魚鱗癬は,いうまでもなく,後天的なIchthyoseである。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.