特集 内科医のためのクリニカル・パール2
血液・腫瘍
〔心にのこる症例〕
Tissue is issue ! ~歴史に学ぶ~
白井 敬祐
1
1サウスカロライナ医科大学血液/腫瘍内科
pp.1564-1567
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106977
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症例
50歳の男性.ここ2~3週間で現れた腹部膨満を伴う全身倦怠感,食欲低下を主訴にERを受診.数カ月ほど前から倦怠感には気づいていたが,調理師としていつも通り働いていた.ここ数十年医師にかかったことはないため,特記すべき既往歴も認められなかった.
身体所見は,膨満した腹部以外は,特筆すべき所見なし.
血液検査では,血算,腎,肝機能異常はなかったが,著明なアルブミン低下(2.3g/dL)が認められた.ERで撮られた腹部CTにて,肝臓に10cm大の腫瘤を認め精査目的で総合内科入院となった(図1).
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