一頁講座
Mixed Connective Tissue Disease
田村 多絵子
1
1群馬大学皮膚科教室
pp.450
発行日 1978年6月1日
Published Date 1978/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201903
- 有料閲覧
- 文献概要
Mixed connective tissue disease(MCTD)は1972年,Sharpら1)が25例の症例をもとにまとめた症候群で,これらの症例では,全身性エリテマトーデス,強皮症,皮膚筋炎(または多発性筋炎)の臨床症状をあわせもち,しかも特異な免疫学的特徴として,高値の抗核抗体および抗extractable nuclear antigen(ENA)抗体を認め,ステロイド治療によく反応することがその特徴であった.従来,overlap症候群は2つあるいは2つ以上の膠原病が時を同じくして,またはある期間をおいて重複してみられる疾患を指して用いられ,今日まで統一した考え方はなかったといってもよい.この中でMCTDは共通した臨床症状と特異な免疫学的所見を有することからSharpらはこれを1つのclinicalentityと考えた.以下,Sharpらの記載1,2)にもとづいてその特徴について述べる.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.