特集 大きく変貌した脳梗塞の診断と治療
病型ごとの治療
ラクナ梗塞とアテローム血栓性梗塞
山本 康正
1
1京都第二赤十字病院脳神経内科
pp.246-251
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106652
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ポイント
◎ラクナ梗塞(LI)は,1本の穿通枝自体の病変による梗塞で0.5~15mmのサイズを示し,ラクナ症候群を呈する.
◎アテローム血栓性梗塞(ATBI)は主幹脳動脈が50%以上で生じる脳梗塞で,頸動脈,椎骨脳底動脈,頭蓋内動脈,大動脈などのアテロームプラークが原因で起こる
◎大径穿通枝の起始部のプラークやマイルドな母動脈の壁在プラークにより,穿通枝全域に及ぶ15mmを超える梗塞が生じうる.Branch atheromatous diseaseタイプの梗塞として分類するのがベターで,LIとATBIの中間的な位置にある.急性期進行性運動麻痺をきたしやすい.
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