連載 こんなときどうする?内科医のためのリハビリテーションセミナー・3
廃用(1)入院の場合
坂田 佳子
1
,
上月 正博
2
1東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野
2東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻
pp.1090-1093
発行日 2012年6月10日
Published Date 2012/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106014
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症例
〔85歳,女性〕
既往歴:脳梗塞(70歳),高血圧
現病歴:脳梗塞後遺症として軽度の左片麻痺があったが,T字杖歩行は可能であり,日常生活活動(ADL)も入浴以外は自立していた.
200X年6月下旬に感冒症状が出現した.市販薬を服用して様子をみていたが,症状が改善しないために内科外来を受診した.肺炎と診断され入院となり,抗菌薬投与による治療が開始されたが,徐々に呼吸苦が増強し酸素飽和度の低下も出現した.胸部X線上で心拡大と胸水貯留を認め,うっ血性心不全の併発と診断された.その後,3週間ほどで肺炎および心不全は軽快したが,この間ほとんどベッド上安静を強いられていたため,立ち上がることもできなくなり,リハビリテーション(リハ)科に紹介された.
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