今月の主題 新規経口抗凝固薬の光と影
新規経口抗凝固薬の臨床試験とエビデンス
RE-LY試験とその解釈
原田 和昌
1
1東京都健康長寿医療センター循環器内科
pp.980-983
発行日 2012年6月10日
Published Date 2012/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105987
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ポイント
★経口トロンビン阻害薬のダビガトランは他の薬剤や食品との相互作用が少なく効果をモニターする必要はないが,心房細動の血栓塞栓症予防には1日2回の服用が必要である.
★ダビガトランで脳出血はワルファリンよりも少なく,消化管出血は多かった.血栓塞栓症予防と出血リスクを差し引いたアウトカムは,ダビガトラン150mg群でワルファリン群と比較して有効であった.ダビガトラン群のワルファリンに対する優位性はPT-INRコントロール不良例で大きい.
★高齢者では頭蓋内出血リスクの低下と頭蓋外出血リスクの上昇が相殺される可能性がある.ダビガトランは腎障害のある高齢者には推奨できない.
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