Japanese
English
TOPICS 加齢医学
老化細胞におけるACLYを介したクエン酸代謝の役割
Role of ACLY-mediated citrate metabolism in cellular senescence
衞藤 貫
1
,
中尾 光善
1
Kan ETOH
1
,
Mitsuyoshi NAKAO
1
1熊本大学発生医学研究所細胞医学分野
pp.1149-1150
発行日 2025年6月21日
Published Date 2025/6/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293121149
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老化細胞に付随する分泌現象(SASP)
細胞老化とは,細胞内外からのストレスにより不可逆的に細胞周期が停止する現象を指す言葉である.老化細胞は加齢とともに組織に蓄積し,老化細胞に付随する分泌現象(senescence-associated secretory phenotype:SASP)を介して慢性炎症や加齢性疾患を増悪することが知られている1).この老化細胞は老齢の組織でも約5%程度しか存在しないことから,SASPは老化細胞の周辺組織の炎症応答を増幅する機能を持つと考えられるが,どのようにして老化細胞はこの “炎症応答を増幅するSASP” を獲得するか,その分子機序はいまだ不明な点が多い.そこで,筆者らは,老化細胞の多角的理解を目的としたマルチオミクス解析を実施し,SASP制御機構の解明を試みた.
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