今月の主題 呼吸不全の診療
呼吸不全を招く疾患
肺塞栓症
佐藤 徹
1
1杏林大学循環器内科
pp.1409-1414
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104571
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ポイント
★急性肺塞栓では,治療後には,閉塞・狭窄が肺動脈全体の60~70%を超えることはなく肺高血圧を生ずることもない.
★慢性肺血栓塞栓症では臨床症状が6カ月以上持続すると診断され,閉塞あるいは有意の狭窄を認める肺動脈が60~70%を超え,たとえ軽度であっても肺高血圧症を認めることが多い.
★急性肺塞栓症の診断はこの疾患の可能性を疑うことが重要で,突然の発症,急速に出現して持続する呼吸困難では常に鑑別診断に含める.
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