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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
4章 循環器疾患
肺血栓塞栓症
Pulmonary thromboembolism
木村 徳宏
1
,
三軒 豪仁
1
,
山本 剛
1
1日本医科大学付属病院心臓血管集中治療科
pp.452-453
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201962
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肺血栓塞栓症は,下肢や骨盤内の深部静脈血栓が血流に乗って肺に移動し,肺動脈を閉塞させ,突然の呼吸困難,胸痛を引き起こす.急激な肺動脈閉塞により肺血管抵抗は上昇し,肺動脈圧の上昇,右室負荷(右室拡張)をもたらす.結果として,脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)が上昇する.また,血圧の低下や右室負荷の増大により右室の微小梗塞が生じ,心筋トロポニンI,Tが上昇する.肺動脈閉塞による肺血流量低下と非閉塞部の代償的な肺血流量増加から生じる換気血流不均衡により,低酸素血症をきたす.
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