今月の主題 高血圧診療―わかっていること・わからないこと
指標やバイオマーカーの妥当性と診療への応用
血清学的指標,内分泌(BNP,アディポネクチン),EPCなど―現時点での臨床的な妥当性,有用性と今後の展望
野間 玄督
1
,
東 幸仁
1,2
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科心臓血管生理医学
2広島大学大学院再生医療部
pp.1183-1187
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104523
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
★現時点では,高感度C反応性蛋白(hs-CRP)が最も脳心血管イベントや脳心血管死におけるサロゲート(代用)マーカーに近いものである.
★C反応性蛋白(CRP)は簡便で再現性は高いが,特異性に問題がある.
★心筋梗塞の診断ではトロポニンTやH-FABPが,心不全重症度評価ではBNPやNT-proBNPが生体サンプルバイオマーカーとして臨床現場で有効活用されている.
★現時点ではバイオマーカーのいくつかを組み合わせることによってサロゲートマーカーとしたほうが妥当であるが,補助的な意義が強い.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.