今月の主題 アレルギー疾患を疑ったら,こう診る!
Column
喘息と喫煙
武田 勝行
1
1National Jewish Health
1National Jewish Health
pp.210
発行日 2010年2月10日
Published Date 2010/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104307
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喫煙は咳の原因となるだけでなく,喘息の悪化因子としても注目されている.特に小児においては,受動喫煙と喘息の悪化との関係が重視されている.また,女性の喫煙率の増加が世界各国で問題となっているが,特に妊娠中の胎児に対する喫煙の影響も危惧されている.成人においても,疫学的に喫煙が喘息を悪化させること,また長期間の追跡調査で喫煙の有無が(禁煙するとやや改善するが)肺機能低下に影響することが報告されている.禁煙は容易ではないが,本人または周囲にリスクファクター(呼吸器・循環器疾患がある,または家族にアレルギー歴のある場合)がある患者に対しては,特に第一線の臨床医(またはチームを形成して)は,積極的にかつ粘り強く禁煙を勧めていかなければならない.
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