特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント
腹部
各論
脾臓・脾静脈
冨永 理人
1
,
市川 智章
1
,
荒木 力
1
1山梨大学医学部附属病院放射線科
pp.263-269
発行日 2009年11月30日
Published Date 2009/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104190
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正常解剖
脾臓(spleen)は人体最大のリンパ性器官であり,腹腔内の左上隅の横隔膜と左腎の間に存在する.第9~11肋骨の高さにあり,その長軸は左第10肋間と平行している.形態はやや扁平な楕円形で,横隔膜面は凸面をなし,胃,膵尾部,左腎に向かう臓側面は凹面をなしている.また,脾門は臓側面にあり,脾動静脈と神経の出入り部位となる(図1).脾臓は,長さが約10cm,幅約7cm,厚さ約3cmで,重さは75~200gであり,15歳前後にピークに達する.
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